開放端線路の例を見ていると、伝送路損失が大となることで終端の状況が無関係に見えてきました。
その究極形態は無限長線路です。そこへのアプローチはいくつか考えられますが、既に開放端線路の結果が十分に揃ったのでその極限をとってやるのが楽そうです。
先に導いたとおり、入力電圧
fig14.1 長さ l の開放端線路(電圧印加)
これら
つまり、積分定数
V2は既に勝敗が決しているものの、一応考えてみましょう。距離 x=0m (始点)では
電圧電流分布の第2項
fig14.2 無限長線路の電圧分布
電流分布グラフも全く同じで、縦軸の単位がアンペアになるだけなので省略します。そして、始端から見た入力インピーダンスは
無限長は実在しませんが、現実世界でも線路損失が大であれば同一特性を示すことは先に述べました。
ここで思考実験。特性Z が
入力側から見れば長さ
ここでインチキ。有限長線路の終端に
fig14.3 疑似無限長線路と
つまり、無限長線路が示す物理量は単なる1本の抵抗器と変わりないのです。 線路の特性インピーダンスと同じ抵抗をつないだ有限長線路は、常に無限長線路と同等の電圧電流特性になります。 実際の回路でもこの考え方が基本であって、終端抵抗 (terminator) や疑似負荷 (dummy load) と呼ばれており交流信号伝送の反射抑制に使われます。
ここで考えている直流であっても、その考えは成立しているわけです。次は真逆の条件、短絡線路の特性を導いてきます。(作成中)
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