電気通信主任技術者試験の流れ

1. はじめに

このページは、受験申請から資格者証を手にするまでの一連の流れを紹介しています。最短で資格者証をゲットするには半年ほどかかります。

本ページは2019年9月現在の内容です。近年はデ協でも詳しい資料を公開していますので、そちらも必読!(受験の手引き

目次

1.2 試験スケジュール早見表

電気通信主任技術者 試験スケジュール 7月期
電気通信主任技術者 試験スケジュール 1月期

2 受験の流れ

2.1 受験勉強の期間について

人により大きく異なりますが、勉強期間は3ヶ月程度から10年近くまで様々です。無理なくコツコツ勉強するか、それとも、一気に集中して勉強するかを選択しましょう。一般的には、1~2年程度で合格する場合が多いようです。

2.2 試験日と試験会場

2019年現在の試験日は、7月と1月。いずれも1日で終了します。日程は以下のように設定されるのが通例です。

 7月期試験:7月の第2日曜日 (7/8–14)
 1月期試験:1月の第4日曜日 (1/22–28)

2005年以後の伝統的な試験日ですが、実際に公示されるまでは未確定であることに注意願います。公示はデ協 電気通信国家試験センターで確認できます(例年2月1日の公示)

試験会場は札幌、仙台、さいたま、東京、横浜、新潟、長野、金沢、名古屋、大阪、広島、松山、福岡、熊本、西原町(沖縄)の15会場です。(令和元年現在)

ただし最近は「近郊都市も含む」とアナウンスされていますので、ご注意ください。

過去の会場については、「電気通信主任技術者の試験会場(過去記録)」のページを参照してください。

過去には異なる試験日程だったこともあります。例えば 2004年は電気通信事業法改正の影響で9月、2月という変則日程でした。また、1997年までは5月,11月の開催です。

2.3 申請期間・申請方法

公示されるまで申請日程は未確定ですが、これまでの傾向を紹介すると以下の通りです。

【Web申請・紙申請共通】
 7月期試験:4月1日~5月9日前後
 1月期試験:10月1日~11月9日前後

新規に実務経歴免除申請をする場合の〆切は短いので要注意です。ただし、過去に免除認定通知を受けている場合にはWeb申請も可能です。

【新規に実務経歴免除を申請する場合】
 7月期試験(実務経歴):
  4月1日~4月20日前後
 1月期試験(実務経歴):
  10月1日~10月20日前後

2.3.1 Web申請と紙申請の違いについて

基本はWeb申請です。紙での申請もできますが、今どきメリットは無いでしょう。

ただし、紙での申請が必須の種別があります。一つは「実務経験による科目免除申請あり」の場合です(書類審査があるため)。一度免除通知が得られれば次回以後のWeb申請が可能になります。

もう一つは「全科目免除申請」です。科目合格がある状態で他資格を取得できた場合によくあるパターンです。

紙の申請書を入手するには、デ協に郵送を依頼すればよいだけです。大型書店の中には申請書を配布していることもあります。郵送料は別として申請書自体は無料で配布されてます。

Link: 「申請書類一式」送付依頼(デ協)

2.3.2 勘違いしやすいこと

2.3.3 試験手数料と払込

伝送交換・線路いずれも 18,700円-(700×科目免除数)。(令和元年現在。非課税)

例外として、全科目免除申請のときのみ 9,500円

時折、値上がりしますが、2013年度から初めて条件付き減額が実現。なお、金額自体は内閣が制定する電気通信事業法施行令にて定められています。

払い込みは、銀行振込、スマートピット(ローソン、ファミマ、ミニストップのみ)、郵便払込の3種類が用意されています。安価なのは129円のスマピだが不慣れな人続出。郵便払込が200円です。

2.3.4 科目の一部免除など

通信系国家資格や学歴、実務経験などにより科目免除が受けられます。詳しくはデ協サイトか、当サイトのコンテンツ(伝送交換種免除の情報又は線路種免除の情報)を参考にしてください。

2.4 受験票

試験日のおよそ2週間程度前に、ハガキで受験票が送られてきます。受験票には受験会場の詳細、受験番号、注意事項などが書いてありますので、よく読んでおきましょう。

なお、試験科目欄の 「****」 は免除科目であることを表しています。

電気通信主任技術者 受験票 イメージ

受験票には写真を貼らなければなりません。必要な証明写真は6ヶ月以内に撮影した上三分身のもので、縦 30mm 横 24mm 。背景には特に厳しいようです。

この写真自体は受験専用であって資格者証には使用されません。

注意:受験票は試験当日に回収されてしまいます。手元に残らないのであらかじめコピーしておくと楽。(無くても極端に困らないが、Web上で合格発表の確認不可。結果通知ハガキが来るのを待つしかなくなる。)

問題用紙に受験番号を転記する欄も用意されていますが、意外なところで回収後に教室が分からなくなったという話もあり。やはり気をつける必要あり。

電気通信主任技術者 受験番号 転記欄

2.5 試験当日の時間割

電通主任試験は独特の時間配分が実施されている珍しい試験で、一般的な科目ごとの試験ではなく2科目を同時受験する方式です。

科目免除があると、その分だけ試験時間が短くなります。つまり、スタート時刻は全員同じで、科目免除者だけが途中退出という形をとります。

電気通信主任技術者 時間割
試験の時間割
試験時間 試験科目
10:00–13:00
(集合9:45)
法規(80分)・設備(100分)
13:00–14:20 休憩
14:20–17:20
(集合14:05)
電気通信システム(80分)・専門(100分)

たとえば、午後の時間割に着目するとき、「専門」のみの受験者は 14:20 スタートで 16:00 (100分後) に退出となります。

「電気通信システム」のみであれば、15:40 (80分後)には退出しなければなりません。

特徴的なのは2科目フルで受験する際に、科目ごとの時間配分が無いことです。受験者の自由裁量なので、1科目に全力を尽くして3時間まるまる充てることも可能。

このような事情から、あえてシステム免除を受けない方もいます。

上記の時間配分は昭和60年度第1回試験から長らく続く伝統的な時間割であり、今のところ変更される気配はありません。

試験時間が午前と午後で分かれますので、午前に伝交設備、午後に線路の専門科目といった特殊な受験も可能です。(ただし、受験料は倍かかる。)

あえてシステム免除を受けないというのは、認定学校卒業や実務経験のイメージ。受験者からの報告によれば、たとえ免除申請しなくても工担資格や過去の科目合格は結果的に自動反映されてしまう模様である。ただ、現在のようなマークシート式では時間が余りまくる傾向なので、大した効果は得られないとも考えられる。

2.6 解答発表

近年の解答発表タイミングは試験日の3日後(水曜)で、データ通信協会Webサイトにて公表されます。

合格点は60点。(配点は各問題に記述)

公式発表までの3日間は、5ちゃんねる資格全般板で解答例の自主的な発表・訂正・取りまとめが行われることが多いです。(今も昔も解答速報するサイトなどは存在しません。)

2.7 合格発表

試験日から3週間後の月曜日、合格発表 (Web)が行われます。

Webでは「合格」か「不合格」しか分かりません。科目合格があるかどうかは通知ハガキを待つ必要があります。

通知ハガキは同日付けの発送となるため、居住地によって到着日が変わります。

電気通信主任技術者 結果通知書の例

2.8 申請手続きから資格者証が届くまで

合格後は、資格者証交付申請書類を各自で用意して受験地の地方総合通信局に送付することになっています。詳しい手続き方法や書式は、関東総合通信局のサイトなどに掲載されていますので、必ず参照しましょう。

総通へのLink

合格通知には合格日が記されており、この日から3ヶ月以内に免許申請を行います。(最近は交付申請期限日も結果通知はがきに記載されるようになりました。)

免許申請料は収入印紙で1,700円です。郵便局での購入が楽です。申請書の他には住民票、戸籍抄本などの身分証明書類が必要となります。(運転免許は不可)

最近は、早ければ申請から1週間程度、遅くても1ヵ月弱で届くようです。各総合通信局やタイミングにより処理速度に差があります。

その他にも合格者名簿への登録といった誘いがあるかと思いますが、自己判断にてご自由にどうぞ。

かつては、デ協で申請を取りまとめていたこともありまして、その頃は合格通知が封筒で、不合格や科目合格はハガキで送られてきていました。つまり、郵便受けを見ただけで合否が分るとても便利なシステムを採用していたことも(w

しかしながら、行政書類代行業務の問題からでしょうか。平成14年度第2回試験から現在の直接申請方法に変更されました。

3. 災害等の特別対応(参考)

過去には災害等で特別な対応が適用されたこともありますので、簡単に事例を紹介しておきます。

3.1 平成30年7月豪雨

平成30年度第1回試験(2018-07-08)は、西日本において甚大な被害のあった豪雨災害の最中に試験が実施されました。

受験者の間では試験開催も危ぶまれていたのですが、試験前日に「実施」の周知が発表され、全会場で予定通り試験が実施されます。

金沢、名古屋、大阪、広島、松山、福岡、熊本の6会場で、交通手段を失った受験者と、災害救助法適用地域在住の受験者に対する救済措置が出され、次回に受験を振り替えるか、返金のいずれかの措置を受けられるようになりました。(2018-07-08 デ協発表)

加えて、次回振替を選択した受験者は科目合格期間が次回まで延長される法的措置もありました。(2018-08-13 平成30年総務省告示288号)

3.2 平成28年4月熊本地震

平成28年4月14日,16日に発生した熊本地震の影響で、2月の合格者に対して資格者証申請期間の延長がなされました。(2016-05-09 総務省告示第202号)

同じくデ協が実施する工事担任者の試験は5月22日に熊本で開催予定だったのですが、試験会場が変更されたものの、予定通りに実施されています。

3.3 平成28年1月豪雪

平成27年度第2回試験(2016-01-24)は、西日本から東北までの日本海側で豪雪となり、奄美大島では115年ぶりの雪が観測されました。

1月20日にデ協から注意喚起が周知されましたが、特段の対応はありませんでした。(一部受験者はたどり着けなかったと掲示板報告あり。)

3.4 平成23年3月東日本大震災

平成22年第2回(2011-01-23)の合格者は5月14日が資格者証申請〆切でしたが、法的な延長措置がなされて8月31日までに延長されることになりました。(2011-03-31 総務省告示第121号)

同じくデ協が実施する工事担任者の試験は5月22日に実施予定でしたが、次回試験への振り替え、受験地変更、返金のいずれかの措置が適用されました。また、試験前に法的措置がなされ、合否にかかわらず次回までの科目免除期間が延長されました。(2011-05-11 平成23年総務省告示178号)

3.5 平成16年9月 台風による試験延期

平成16年度第1回(2004-09-26)は、台風21号の影響で那覇会場の試験が延期されました。総務省報道によれば11月7日に再度試験が行われています。

統計上の推測ですが、37名の受験者が対象で、延期日程の受験組(23名)と、受験取り止め(11名)であったようで、いずれかが選択できたものと思われます。

2004年は事業法改正影響で試験が9月/2月に実施される極めて特異なパターンでもあり、試験そのものが開催できなかったのは、本回が最後の記録です。