電通主任試験の合格率(2021年版)

1.受験者数と合格率の推移

1.1 合格率の推移

近年の電気通信主任技術者試験の合格率は、伝送交換で25~30%、線路で23~33%です。

電気通信主任技術者 合格率推移グラフ

図1-1 近年の合格率推移

直近6回分の合格率平均(累計の合格者/受験者)は以下のとおりです。

伝交:27.7%
線路:29.6%

1.2 受験科目数と合格しやすさの関係

一発合格を目指すか、科目合格を積み重ねていくかの判断は悩ましいものの、実績を見る限り合格者の半数を1科目受験者が占めていることがわかります。

2021年度から科目数が3科目に減ったため、従来の試験統計は読み替えが必要になりますが、現時点でも十分に参考になると思われるため内容をご紹介します。

電気通信主任技術者 合格者の受験科目数グラフ(伝送交換)

図1-2 合格者比率-受験科目数(伝送交換)

2009年度以降の全科目一発合格は、合格者の 5% ほどに過ぎず、受験者の 1% 前後ときわめて少ない割合です。

全科目受験者が最も少ないことから、合格者の大半は科目合格の積み重ねであったり他資格・学歴・実務経験等による科目免除の利用が多いことが分かります。 要するに何も免除がない状態から一発合格するのは難しい試験だと言えるでしょう。

一方、線路主任は伝送交換と違って2科目受験者・合格者が多数派です。全科目一発合格者はほぼゼロの状況。(真にゼロだったことも5回あった。)

電気通信主任技術者 合格者の受験科目数グラフ(線路)

図1-3 合格者比率-受験科目数(線路)

推測になりますが、最初に線路を受験することがあまりなく、伝交取得後に挑戦するケースが多いこと(2科目免除)、そうでなければ実務経験等で2科目免除をする割合が高いのだと思います。

1.3 申請者・受験者数の推移

電気通信主任技術者 申請者数 グラフ

図1-4 近年の申請者数推移

受験申請者数は年間6千人程度ですが長期的に微減傾向が見て取れます。また、同じ年度内では7月期試験よりも1月期試験の方がやや多いのが特徴的です。

データ上2020年度第1回が欠けているのは新型コロナによる中止が要因で、第2回が増加しているのはその中止影響によるものです。

実際に会場へ足を運んだ受験者は申請者の8割程度なので、5人に1人は棄権していることになります。とはいえ、この傾向は長期的にみてもほとんど変わらない数値です。

2.伝交・線路 受験種別の割合

伝送交換受験比率

図2 伝交申請者数の推移

図2は伝送交換種の受験者数と全体比率の推移です。ここ10年間は不思議なぐらい70%一定で全く変化がありません。(より詳細に分析しても72±3%の範囲内かつ中央値・平均値ともに72%)

3.総受験者の推移

別ページに分離してあります。
(総受験者数の推移)

4.選択科目の傾向について(削除)

2021年度より選択科目は廃止となり、設備科目へ一部が吸収されました。

5.資格別詳細統計データ

以下は、各資格種別ごとの詳細統計データです。試験が開始された昭和60年度第1回から直近回までのデータを掲載しています。

記号 NA: 入手不可能なデータ(Not Available)、 Null: 存在しないデータ(試験未実施)

表2 電気通信主任技術者受験者数 種別毎の詳細
受験種別 申請者 受験者 合格者 合格率 備考
R02-2-伝交 3,941 2,994 884 29.5% [13]
R02-2-線路 1,438 1,078 291 27.0% [13]
R02-1-伝交 Null Null Null Null [13]
R02-2-線路 Null Null Null Null [13]
R01-2-伝交 2,794 2,234 636 28.5%
R01-2-線路 1,148 938 310 33.0%
R01-1-伝交 2,352 1,914 475 24.8%
R01-1-線路 1,004 848 192 22.6%
H30-2-伝交 2,919 2,304 675 29.3%
H30-2-線路 1,146 915 293 32.0%
H30-1-伝交 2,449 1,969 548 27.8% [12]
H30-1-線路 937 769 233 30.3%
H29-2-伝交 3,177 2,521 648 25.7%
H29-2-線路 1,274 1,039 334 32.1%
H29-1-伝交 2,988 2,437 571 23.4%
H29-1-線路 1,129 920 143 15.5%
H28-2-伝交 3,468 2,792 476 17.0%
H28-2-線路 1,298 1,063 244 23.0%
H28-1-伝交 3,196 2,678 486 18.1%
H28-1-線路 1,190 1,002 253 25.2%
H27-2-伝交 3,825 3,037 659 21.7%
H27-2-線路 1,369 1,127 168 14.9%
H27-1-伝交 3,283 2,752 578 21.0%
H27-1-線路 1,091 937 157 16.8%
H26-2-伝交 3,553 2,869 548 19.1%
H26-2-線路 1,249 1,037 228 22.0%
H26-1-伝交 2,890 2,368 371 15.7%
H26-1-線路 1,110 917 127 13.8% [11]
H25-2-伝交 3,394 2,689 546 20.3%
H25-2-線路 1,271 1,029 132 12.8%
H25-1-伝交 3,033 2,488 356 14.3% [10]
H25-1-線路 1,217 999 118 11.8%
H24-2-伝交 3,200 2,466 416 16.9%
H24-2-線路 1,357 1,117 259 23.2%
H24-1-伝交 2,810 2,328 418 18.0%
H24-1-線路 1,237 1,045 148 14.2%
H23-2-伝交 3,431 2,759 624 22.6%
H23-2-線路 1,404 1,190 222 18.7%
H23-1-伝交 2,958 2,496 516 20.7%
H23-1-線路 1,188 1,024 204 19.9%
H22-2-伝交 3,534 2,844 632 22.2%
H22-2-線路 1,424 1,153 189 16.4%
H22-1-伝交 3,103 2,604 388 14.9%
H22-1-線路 1,271 1,083 241 22.3%
H21-2-伝交 3,367 2,796 461 16.5%
H21-2-線路 1,397 1,202 257 21.4%
H21-1-伝交 2,810 2,355 486 20.6%
H21-1-線路 1,268 1,119 318 28.4%
H20-2-伝交 2,951 2,401 430 17.9%
H20-2-線路 1,253 1049 195 18.6%
H20-1-伝交 2,393 1,965 377 19.2%
H20-1-線路 1,059 907 234 25.8%
H19-2-伝交 2,560 2,030 427 21.0%
H19-2-線路 1,143 932 238 25.5%
H19-1-伝交 2,008 1,640 327 19.9%
H19-1-線路 768 631 160 25.4%
H18-2-伝交 2,262 1,746 360 20.6%
H18-2-線路 970 755 222 29.4%
H18-1-伝交 2,083 1,653 123 7.4%
H18-1-線路 842 702 103 14.7%
H17-2-伝交 2,733 2,132 443 20.8%
H17-2-伝交(特例) 10 8 3 37.5%
H17-2-線路 1,014 819 154 18.8%
H17-1-伝交 2,458 1,967 339 17.2%
H17-1-伝交(特例) 20 16 5 31.3%
H17-1-線路 820 689 205 29.8%
H16-2-伝交 3,211 2,467 351 14.2%
H16-2-伝交(特例) 38 30 12 40.0%
H16-2-線路 1,209 982 271 27.6%
H16-1-伝交 3,704 2,897 591 20.4% [9]
H16-1-伝交(特例) 74 64 19 29.7%
H16-1-線路 1,369 1,095 290 26.5%
H16-1-種別不明(沖縄) -11 23 5 NA [8]
H15-2-伝交(一種) 3,851 2,974 506 17.0%
H15-2-伝交(二種) 234 151 26 17.2%
H15-2-線路 1,522 1,270 277 21.8%
H15-1-伝交(一種) 3,735 2,982 565 18.9% [7]
H15-1-伝交(二種) 200 143 23 16.1%
H15-1-線路 1,307 1,083 203 18.7%
H14-2-伝交(一種) 4,505 3,399 495 14.6% [6]
H14-2-伝交(二種) 280 187 19 10.2%
H14-2-線路 1,569 1,277 281 22.0%
H14-1-伝交(一種) 4,290 3,377 514 15.2%
H14-1-伝交(二種) 226 162 19 11.7%
H14-1-線路 1,532 1,222 309 25.3%
H13-2-伝交(一種) 4,924 3,822 439 11.5%
H13-2-伝交(二種) 269 193 22 11.4%
H13-2-線路 1,687 1,369 263 19.2%
H13-1-伝交(一種) 4,504 3,535 550 15.6%
H13-1-伝交(二種) 256 173 24 13.9%
H13-1-線路 1,589 1,306 219 16.8%
H12-2-伝交(一種) 4,642 3,453 425 12.3%
H12-2-伝交(二種) 313 192 25 13.0%
H12-2-線路 1,696 1,306 224 17.2%
H12-1-伝交(一種) 4,465 3,450 656 19.0%
H12-1-伝交(二種) 314 208 33 15.9%
H12-1-線路 1,709 1,388 256 18.4%
H11-2-伝交(一種) 4,669 3,621 534 14.7%
H11-2-伝交(二種) 365 236 32 13.6%
H11-2-線路 1,754 1,439 236 16.4%
H11-1-伝交(一種) 4,179 3,354 510 15.2%
H11-1-伝交(二種) 308 230 30 13.0%
H11-1-線路 1,483 1,230 205 16.7%
H10-2-伝交(一種) 4,450 3,396 635 18.7%
H10-2-伝交(二種) 381 261 29 11.1%
H10-2-線路 1,432 1,122 209 18.6%
H10-1-伝交(一種) 4,260 3,339 855 25.6%
H10-1-伝交(二種) 375 261 41 15.7%
H10-1-線路 1,202 987 217 22.0%
H09-2-伝交(一種) 3,972 2,763 423 15.3% [5]
H09-2-伝交(二種) 422 288 44 15.3%
H09-2-線路 1,145 858 195 22.7%
H09-1-伝交(一種) 3,652 2,529 390 15.4%
H09-1-伝交(二種) 429 291 25 8.6%
H09-1-線路 925 634 128 20.2%
H08-2-伝交(一種) 3,553 2,416 383 15.9%
H08-2-伝交(二種) 453 296 26 8.8%
H08-2-線路 865 607 106 17.5%
H08-1-伝交(一種) 3,619 2,427 354 14.6%
H08-1-伝交(二種) 492 308 45 14.6%
H08-1-線路 890 642 104 16.2%
H07-2-伝交(一種) 5,407 3,680 407 16% [4]
H07-2-伝交(二種) 34 11%
H07-2-線路 125 17%
H07-1-伝交(一種) 5,458 3,693 488 19% [4]
H07-1-伝交(二種) 61 17%
H07-1-線路 120 16%
H06-2-伝交(一種) 4,316 2,927 413 14.1% [3]
H06-2-伝交(二種) 590 406 30 7.4%
H06-2-線路 1,190 844 153 18.1%
H06-1-伝交(一種) 4,128 2,745 390 14.2%
H06-1-伝交(二種) 648 458 56 12.2%
H06-1-線路 1,239 899 143 15.9%
H05-2-伝交(一種) 4,670 3,076 639 20.8%
H05-2-伝交(二種) 691 427 49 11.5%
H05-2-線路 1,319 895 244 27.3%
H05-1-伝交(一種) 4,641 3,123 377 12.1%
H05-1-伝交(二種) 691 462 52 11.3%
H05-1-線路 1,350 952 153 16.1%
H04-2-伝交(一種) 5,337 3,663 481 13.1%
H04-2-伝交(二種) 662 413 48 11.6%
H04-2-線路 1,727 1,220 168 13.8%
H04-1-伝交(一種) 5,184 3,565 694 19.5%
H04-1-伝交(二種) 691 449 69 15.4%
H04-1-線路 1,727 1,198 298 24.9%
H03-2-伝交(一種) 5,547 3,902 774 19.8%
H03-2-伝交(二種) 732 498 66 13.3%
H03-2-線路 1,936 1,392 271 19.5%
H03-1-伝交(一種) 5,610 3,657 760 20.8%
H03-1-伝交(二種) 835 525 72 13.7%
H03-1-線路 1,822 1,196 197 16.5%
H02-2-伝交(一種) 6,709 4,531 477 10.5%
H02-2-伝交(二種) 965 591 36 6.1%
H02-2-線路 2,472 1,743 264 15.1%
H02-1-伝交(一種) 6,790 4,532 621 13.7%
H02-1-伝交(二種) 1,009 629 92 14.6%
H02-1-線路 2,618 1,836 283 15.4%
H01-2-伝交(一種) 8,121 5,634 1,188 21.1%
H01-2-伝交(二種) 1,106 708 99 14.0%
H01-2-線路 3,125 2,213 393 17.8%
H01-1-伝交(一種) 8,415 5,826 1,106 19.0%
H01-1-伝交(二種) 1,433 897 129 14.4%
H01-1-線路 3,112 2,199 523 23.8%
S63-2-伝交(一種) 10,099 7,360 1,838 25.0% [2]
S63-2-伝交(二種) 1,696 1,035 175 16.9%
S63-2-線路 4,152 3,012 899 29.8%
S63-1-伝交(一種) 10,250 7,331 1,579 21.5%
S63-1-伝交(二種) 2,091 1,329 215 16.2%
S63-1-線路 3,980 2,799 738 26.4%
S62-2-伝交(一種) 10,772 8,397 2,759 32.9%
S62-2-伝交(二種) 2,025 1,426 241 16.9%
S62-2-線路 4,590 3,607 1,129 31.3%
S62-1-伝交(一種) 9,624 7,296 2047 28.1%
S62-1-伝交(二種) 1,932 1,313 285 21.7%
S62-1-線路 3,736 2,758 913 33.1%
S61-2-伝交(一種) 10,521 8,883 2,514 28.3% [1]
S61-2-伝交(二種) 2,109 1,591 401 25.2%
S61-2-線路 4,392 3,721 1,124 30.2%
S61-1-伝交(一種) 9,903 8,540 3,040 35.6%
S61-1-伝交(二種) 2,019 1,646 471 28.6%
S61-1-線路 3,758 3,243 1,187 36.6%
S60-2-伝交(一種) 10,029 8,748 2,241 25.6%
S60-2-伝交(二種) 2,238 1,923 545 28.3%
S60-2-線路 4,015 3,525 778 22.1%
S60-1-伝交(一種) 5,253 5,086 1,623 31.9%
S60-1-伝交(二種) 1,860 1,748 222 12.7%
S60-1-線路 1,888 1,838 403 21.9%
出典:
  • 郵政省 通信白書(昭和60年度から平成7年度)
  • 旧郵政省/総務省報道発表資料(平成8年度から平成16年度)
  • 日本データ通信協会発表資料(昭和60年度から平成6年度、及び平成17年度以降)

脚注

  1. 昭和61年度第2回(1986-11-16)から新潟会場が追加された。本回以後は、昭和62年度第1回(1987-05-17)を除き、平成14年度第2回(2003-01-26)まで新潟会場が設定されている。(平成25年度第1回以後で再復活。)

  2. 昭和63年度第2回(1988-11-27)から福岡会場が追加された。それまで九州では総合通信局のある熊本会場のみであった。

  3. 平成6年度第2回(1994-11-20)は、デ協資料に誤植とみられる数値誤りがある。そのため1種伝送交換の申請者数に対して総務省統計値とヒューマンエラーの観点からもっともらしい値を復元している。

    デ協発表値では1種伝交申請者を 4,613名と記載してあり、合計値は 4613 + 590 + 1190 = 6,393名 になるはずであるが、集計値欄は総務省統計DBと同じ 6,096名である。この 297名の誤差は1種伝送交換を 4,316名とすると合致するため印刷時の誤植と判断した。(正: 4,316名 誤: 4,613名)。

  4. 平成7年度(1995)の各試験における資格別詳細データは未入手である。なお平成7年度全体の1種,2種,線路の申請者数については公表されており、それぞれ、 7,663名、 1,038名 、2,164名 である。

  5. 平成9年度第2回(1998-01-25)から、現在のような7月/1月の試験実施月となった。平成8年度第1回工事担任者試験(1997-09-29)において沖縄会場が台風21号により実施困難な状態(中止ではない)となった影響と見られ、9月/3月であった工担試験が5月/11月へ変更された。本来5月/11月は電通主任試験の実施時期であり、工担がこの時期に移動したのが7月/1月になった要因である。

  6. 平成14年度第2回(2003-01-26)から、Web上での試験申請が可能となった。

  7. 平成15年度第1回(2003-07-27)から、新潟会場が廃止された。

  8. 平成16年度第1回(2004-09-26)において、那覇会場が台風21号の影響を受けて試験が実施困難となった。電通主任試験は台風シーズンを避けて実施されていたものの、本年のみ事業法改正の影響で日程変更(9月/2月)となっていた。

    当日は4名が受験。会場へ到着できなかった37名に対しては2004-11-07に延期日程で試験が組まれた。37名のうち11名(伝交9名、特例0名、線路2名)は次回受験又は受験中止(返金)の措置を適用したとされる。また、総務省報道発表資料及びデ協公表のデータから、延期日程組の26名(内訳不明)のうち実際に受験した者が23名、うち5名(伝交のみ)が合格したと推定できる。

  9. 平成16年度第1回(2004-09-26)から新制度が適用され。1種2種の区分廃止に伴って「伝送交換」「線路」の2種類となった。旧1種は新伝送交換と同等資格とみなされて影響はなかったが、旧2種相当の試験は廃止されている。ただし特例試験として平成17年度第2回までの2年間継続実施された。

  10. 平成25年度第1回(2013-07-14)から新潟会場が復活した。廃止・復活を繰り返すのは受験者数だけではないようで「1月試験が雪の影響を受けるため」とデ協資料にある。

  11. 平成25年度第2回(2014-01-26)からさいたま会場、横浜会場が追加された。デ協資料によれば利便性の向上以外にも受験人数が多く「会場確保が困難」という理由もあるとのこと。

  12. 平成30年度第1回(2018-07-08)は、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)の影響により、交通機関途絶などの理由で受験不可となった受験者への救済措置がとられ、返金または次回試験への振替の措置のいずれかを選択することになりました。(試験自体は中止されていない。)

    統計上、救済措置適用者の場合は、当該試験回にはカウントされていないと思われます。

  13. 令和02年度第1回(2020-07-12)は、新型コロナ感染症の影響で試験中止となり返金または次回試験振替のいずれかを選択することになりました。令和02年度第2回(2021-01-31)の統計値はその影響があると考えられます。