受験体験記(永澤 一也様)

令和元年度第2回 (2020年1月) の試験で線路主任(通信線路)に合格された永澤 一也様 の体験談です。

(レイアウト・着色等の強調・編集は主に管理人が行っています。)

自己紹介と受験科目

宮城県仙台市の38歳(業務都合で2016年より神奈川県横浜市の生活がメイン)

携帯電話基地局・RF関連計測器のマイクロ波~ミリ波帯高周波回路設計・評価 →メタリック線路の知識はあっても、光ファイバの分野はほとんど知識がない。自身の専門知識の裾野を広げたいと思い、受験を決断。

資格取得の経歴(受験前に身につけている知識の参考となれば)

令和元年度第2回 2020年01月26日受験の線路主任技術者において、専門的能力(通信線路)線路設備及び設備管理を受験。(電気通信システムと法規は、伝送交換主任技術者の資格取得により免除。)

使用した教材

メインで使用したもの

総合情報サイト→受験体験談、参考書、過去問題のダウンロード、メタリック通信線路攻略PDFなど幅広く、大変お世話になりました。

複数年分使用。過去問題の解説の確認や、印刷した過去問題に解説を書き写すために使用。

複数年分使用。過去問題の解説の確認や、印刷した過去問題に解説を書き写すために使用(現在は売っていないが、伝送交換主任技術者試験に合格した2014年に、続けて線路主任技術者を受けようと考え、ネットオークションで購入。これに限らないが、参考書のほとんどは国会図書館で閲覧、印刷可能なはず)。

有志が作る電気通信主任技術者過去問解説→過去問題の解説の確認や、印刷した過去問題に解説を書き写すために使用。

電気通信主任技術者のススメ→上述の過去問題集の解説を読んでも分からない用語は、まずこちらで確認した。

プチまな→試験1か月前、通勤時間にスマホで問題演習を繰り返した際に利用(「線路主任技術者【専門】通信線路」のみ、本格利用申し込み。線路設備の方は無料版を利用)。

あまり使用しなかった参考書・使用しなくてもよかった参考書

すべてが解る!光ファイバ通信(電気通信協会)

試験勉強を始めた当初、光ファイバの知識がなかったこともあり、まずはこちらの本を全部読んで基礎知識の習得を目指した。

前半は光ファイバ初心者でも分かりやすいと感じたが、後半は研究寄りの深い内容の記載があって難しく思えた。本試験は、知識を問うような「知っていれば解ける」問題が主であり、問題演習の繰り返しで知識の習得が可能であると、後に気づいた。興味があって読む分には良いが、試験対策としては必ずしも必要ないと考える。

電気通信主任技術者通信線路テキスト(日本理工出版会)

図も説明文も分かりやすくて良書だが、通勤時間を利用して勉強する身としては、本の大きさから持ち歩きにくく、電車内でも開きにくい。WEBで調べても分からなかったときに家で参照した。

電気通信主任技術者 試験対策・伝送交換設備及び設備管理―専門科目(伝送・交換)にも対応(日本理工出版会)

元々は伝送交換主任技術者の試験対策に買ったのではなく、技術士第二次試験の参考書として購入。線路設備の問4、問5に対する知識を身につけるため読もうとしたが、過去問題をひたすら解くことで知識が身についたため、結局はあまり使わなかった(分からない用語は丸暗記せず、一つ一つをWEBで調べた)

勉強方法

まずは光ファイバに関する知識がほとんどなく、体系的に身につけるため、上述の「すべてが解る!光ファイバ通信」を読んだ。前半は読みやすい一方で、後半は試験に関係ない内容も少なくなく、試験対策のためには読まなくても良いと感じた。

また、知識を問う問題がほとんどであることから、問題演習を通して知識を得る方法でも十分と考えた。

問題演習を開始した当初は、過去問題を2部印刷して、片方は解答と解説を赤字で全て書き写し、もう片方は何も書かず、平日に問題演習を繰り返し行う際に利用した。(主に休日に実施。10年分書き写したが、過去問題の流用間隔や出題傾向を考えると6年程度で問題ないと考える。)

過去に受験した伝送交換主任技術者や第一級陸上無線技術士、技術士第一次・第二次試験(択一のみ)もこの方法で試験勉強を行い、成功している。

ところが、他社に常駐するようになってからは環境が変わり、過去問題を使った問題演習をやりにくくなった。

理由として、従来は仕事の休憩時間や退社後の空き時間を利用して勉強していたが、常駐先の休憩時間が短いことや、長距離通勤のため時間を確保しにくいことがあった(通勤の間、電車の椅子に座り、過去問題を片手に取り、もう片方の手にスマホを持ってメーラーを開き、そこに回答を打ち込んで問題演習に取り組んでいた。しかしながら、かなりやりづらさを感じていた。問題の解答・解説を演習後に確認するという手順では、確認途中で電車を降りる時間に達し、時間切れとなる場合があり、ただ解きっぱなしになることが多かった)。

そこで、以下のやり方に切り替えた。(知識問題と計算問題の間で、試験対策方法を変えている。)

A.知識問題

通勤時間中にプチまなをスマホで利用し、ひたすら問題演習の繰り返し。問題を解いた後に、すぐ解答と解説を確認できるので、どこが間違っていて何が正しいのか即分かる。

これを繰り返すことで、得た知識の定着化が図れる。上記の解きっぱなしの状態では、何が正しくて間違っているのか分からず、誤った知識を身につける可能性があった。

試験問題の9割はこちらに該当し、専門的能力(通信線路)も線路設備も同じように勉強した。

線路設備でも専門的能力の内容が出題されるため、専門的能力の問題演習を重点的に行った(そうすることで両科目のカバーが可能)。

私は参考書を読むことや過去問題書き写しから勉強を開始したが、保有知識の差異はあるものの、長くても半年程度、プチまなを利用して過去問題の反復演習をこなしつつ、プチまなで不明な箇所をWEBで調べる、といったことを続ければ、過去問題の流用が多いことからも十分に合格は狙えるものと考える。

B.計算問題

専門的能力の問5の最後に出題される計算(例:架空ケーブルの張力を求める問題)や線路設備の問4で出題される計算(信頼性の計算)は、自ら手を動かして書かないと身につかない。

まず解き始め(着手当初)は、始業前の15分を利用して図を含めた問題文と公式を含めた解答を全て書き写した。

過去問題を6年分ぐらい同じように繰り返していくと(2~3ヶ月程度)、段々と要領を得て解けるようになる。本番の試験でも自信を持って回答できるようになり、苦手な問題から重要な得点源と化す。

次に取得を目指す専門資格

…など

以上、試験対策を進めるうえでご参考となれば幸いです。