受験体験記(gicho様)

鉄道通信に携わりながら、伝交(伝送)と線路(通信線路)の両資格を取得されたgicho様の体験談です。

(レイアウト・着色等の編集は主に管理人が行っています。)

私について

大手鉄道事業者にて、鉄道に関する技術上の基準を定める省令に基づく保安通信設備及びその他鉄道通信設備の保守管理、施工管理をしております。

現在、20代中盤で某国立工業高校卒(電気電子科)です。

受験動機

以前は信号保安設備や踏切保安設備などを担当していたのですが、上記設備の担当へ異動したので、通信系国家資格を取得してみたいと考え、受験しました。

線路主任技術者試験(平成25年度第2回~平成27年度第2回)

法規(平成26年度第1回に科目合格)

試験受験の申請をしたものの、あまり勉強せずに受験し、平成25年度第2回が全科目不合格となり、平成26年度第1回試験が近付いてきたため、これではマズいと思い、法規だけに絞り、試験10日前から勉強を始めました。

日本理工出版会の「完全暗記 法規合格読本」を購入し、とりあえず一周し、それから過去問(過去1.5年分)を一周しました。

あまり苦労した印象はないです。70点で科目合格。

電気通信システム(平成26年度第2回に科目合格)

オーム社の「電気通信システム」テキストを購入し、二周しました。テキストの解説や図がとても分かりやすく、オーム社は流石だなと実感しました。

過去問は特に解きませんでした。80点で科目合格。

線路設備及び設備管理(平成27年度第1回に科目合格)

日本理工出版会の「線路設備及び設備管理」テキストを購入し、一周してから、過去問(過去4年分)を二周しました。

過去問には間違えた箇所や関連項目を赤ペンや青ペンで記載し、ちょっとしたテキストのような形にしました。

設備が一番難しいんじゃないかと思いながら、試験範囲の広さに苦労しましたが、「これっぽいな」みたいな勘で意外と当たるものですね。

あと、上記テキストは古いため、建設業法関係、日本工業規格関係などが全く参考になりません。過去問やネットを参考に勉強しました。

63点で科目合格。線路種別で一番苦戦した科目でありました。

専門科目(通信線路)(平成27年度第2回に科目合格)

日本理工出版会の「通信線路テキスト 新版」を購入し、一周してから、過去問(過去4.5年分)を二周しました。

半年前の試験は上記テキストの旧版で挑んだのですが、内容が古過ぎて、59点という惜しい結果だったので、新版も購入した次第です。

新版は旧版に比べて、内容が新しい且つ解りやすいので非常に優秀でした。会社に敷設されている通信ケーブルの仕様書等も参考にしました。

87点で科目合格し、試験に合格しました。

伝送交換主任技術者試験(平成28年度第1回)

平成27年度第2回で合格した線路主任技術者資格で、法規と電気通信システム試験免除で受験。

伝送交換設備及び設備管理(平成28年度第2回に科目合格)

オーム社の「伝送交換設備及び設備管理 必勝テキスト」を購入し、一周してから、過去問(過去4.5年分)を二周しました。安定のオーム社なので、非常に優秀なテキストでした。

テキストで勉強後は、ひたすら過去問に赤ペン青ペンで間違えた箇所、関連項目を記載し、テキスト作成→過去問解く→テキスト作成→時々作ったテキストを読むを繰り返しました。

後は、購入はしませんでしたが、日本理工出版会の「伝送交換設備及び設備管理テキスト(専門科目にも対応)」は、内容が新しく、図も多くて、解りやすそうでした。

68点で科目合格。

専門科目(伝送)(平成28年度第1回に科目合格)

線路主任技術者試験で勉強した光ファイバ関係の知識、平成28年度第1回に受験し取得した工事担任者総合種の知識が多少関わる伝送科目を選択しました。

試験2週間前から勉強し、過去問(過去4.5年分)を二周しました。

日本理工出版会の「伝送・交換テキスト」を購入したのですが、内容が古過ぎて、全く参考にならず、殆ど読んでおりません。「伝送交換設備及び設備管理テキスト(専門科目にも対応)」を買えば良かったと後悔しました。

勉強は上記設備科目と同様に、ひたすら過去問に赤ペン青ペンで間違えた箇所、関連項目を記載し、テキスト作成→過去問解く→テキスト作成→時々作ったテキストを読むを繰り返しました。

分からない用語などはネットで調べました。SDHなどはネットを見てもよく分からなかったので、会社に設置されているSDH搬送装置の仕様書等を読みました。

68点で科目合格し、試験に合格しました。

総評

日勤や夜勤をしながらの勉強は中々苦行でありましたが、なんとか資格を両種別共取得することが出来ました。

資格を取得するだけであれば、ひたすら過去問演習が有効です。また、参考になる優秀なテキストがあれば、尚良いです。

オーム社で出版されている科目はオーム社でカバーし、専門科目は日本理工の専門科目対応設備管理テキスト又は通信線路テキスト新版で対応するのが得策かと思います。

後、電気通信関係の仕事をしているので、会社に設置されている通信設備(光ファイバケーブル、メタリックケーブル、SDH搬送装置、電話交換機、電源装置、無線装置、各種ネットワーク機器等)に当てはめて、勉強できたのが良かったです。それらの仕様書等は大変参考になります。

又、本HPや本HP関係リンクには、毎日HPを閲覧した程、大変お世話になりました。来年一月には第一級陸上無線技術士、その後は第3種電気主任技術者、技術士(電気電子)、鉄道設計技士(鉄道電気)試験にもチャレンジする予定です。

駄文では御座いますが、資格取得の参考になればと思います。 ありがとうございました。