このページは平成23年度の第2回の伝交設備の各問についてのメモと感想です。難易度は人によりけりですので、何とも言えませんからあくまで管理者個人の感想になります。
分からない用語は、たいてい検索エンジンにお伺い立てれば出てくるはずです。 一応、手持ちの書籍で見つかったものは、参考文献として挙げておきました。 間違いとか勘違いに気付いたら、ご指摘プリーズです。
※転載・利用許可は不要です、適当に使って下さい。
頻出問題のため、過去問をやっていればだいたい解答できると考えられる。
基礎知識ベースであると、CS-ACELPが8kbit/sのレートであることが解答しにくいが、PCMが64kbit/sであるのは常識の範疇。 ちなみに、CS-ACELPは携帯電話用として最初に規格化されたこともあり、移動体通信としては、AMRと一緒に覚えておいた方がよいかも。 (以前はNTTドコモムーバのハイパートークとして商品名にされたというと、ピンと来る人がいるかも。)
PCM(pulse code modulation)は、ITU-T規格としてG.711として規格化されていると云うのは多少知識が要るが、3.4kHzまでの音声符号化だから、帯域の余裕とナイキストレート(=倍)の関係で、8kHz(125us)サンプリング、8bit量子化でPCM≒64kbpsなのは、ぜひぜひ基本として抑えておきたいところ。
なお、アのシグナリング(Signaling)という解答については、答えにくい人もいるかも。 共通線信号方式のSS7がSignaling System no.7 という意味だと知っていれば、ある程度いけると思う。
ジッタ(jitta)はディジタル伝送路系固有のものなので、無線とか伝送やっていれば初級+αレベルぐらいと思うが、IP系のみでやってきた人は辛い。 いわゆるタイミングゆらぎのことで、信号タイミングが微妙に狂ったりすることを主に言うが、様々な原因がある。 半導体のスレッショルレベル変動、発振器の周波数変動や位相変化、PLL(Phase Locked Loop)の劣化によるC/N(Carrie/Noise)比の悪化など。
これらのジッタは、上位系のプロトコル制御によって、通常のパケット交換においては無視できる場合が多いが、 音声などリアルタイムで伝送するべきトラヒックについては、大きく影響を及ぼす。特に中継ノード数が多いほどジッタが増える。
WDM(Wavelength division multiplexing:波長分割多重)概要については、光関係の基礎知識が多少あれば、だいたい感覚で解ける問題。 あとは、正しいものを選ぶということで、日本語に注意すればOK。
(1)は 光多重した後に雑音除去、波形整形できるのか?という半ば、常識問題。波長多重した後じゃ遅いだろうと。個々にやらないと大変過ぎる。
(2)は、光に限らずディジタル伝送路系(無線含む)でよく出てくる3R中継 (Reshaping, Retiming, Regenerating)は結構昔からある基本用語。 1陸特なんかでも出て来た覚えあり。線路系や伝送専門ではたびたび出てくる用語です。 [新情報通信概論2版 p.275] [NTT-LS本 初版 p45] [やさしいディジタル無線 2版 p.6]
文字通り、Re-Shapingで波形整形。伝送路で崩れた波形を元に戻す。等化(equalization)ということも多い。昔のステレオには「イコライザ(equalizer)」が付いていましたがあれと同じようなもん。
パルス再生。等価後の波形を元に0/1を完全に再生する。
パルスを単に再生するだけだと、タイミングが狂ってくるので、調整するんです。
(3)はエルビウム・ドーピング・ファイバとか使うやつね。長距離伝送路系に必須
[新情報通信概論2版 p283]
(4)はCWDM(Coarse WDM)とDWDM(Dense WDM)が真逆でしょ。Coarse=粗い→20nmぐらいの波長間隔でのびのび、Dense=高密度→0.1nm~0.4nmぐらいでぎっしり なんて、覚えておくと吉かも。40波多重とか普通になってきました。
参考文献
[新情報通信概論2版 p.134] [新版やさしい光ファイバ通信 pp.194-196]
OTN - Optical Transport Network からの出題。[新情報通信概論2版 p290-293]からの出題かもしれない。 リング構成の光伝送バックボーンWDM回線というイメージ。
(3)のOTNのフレーム長さがSDHと同じバイト数というところが誤っているのだが、なかなか難しい。 元々、各POS(Packet Over SDH/SONET)などのSTMフレームをトランスペアレント(網透過)的に伝送するために勧告化されたバックボーン用のWDM仕様で、 その他いろいろな信号を載せたりするので、SDHのフレームに合わせる必要性は無さそう・・という程度の理解。
ITU-T G.7041で、GFP(Generic Framing Procedure)技術を使って、SDH/OTNのペイロードに各種のクライアント信号(顧客のGbEやFiber ChannelあるいはATM)をマッピングするそうです。
FEC(Forward Error Correction :前方誤り訂正)方式は、データ誤りを訂正する方法の大分類。 対義語はたぶん、ARQ(Automatic Repeat Request: 再送要求) 方式
要するに、元のデータに工夫して冗長ビットを加え、そこそこの伝送路上における符号誤りであれば、元のデータを再送要求することなく、 受信側で何とか復号してしまう方式。ハミング符号、BCH符号、Golay符号、リード・ソロモン符号(CDの訂正とかに使うやつ) 、ターボ符号(3G携帯)、LDPCなど…。いろいろあります。
OADM(Optical Add Drop Multiplexer:光分岐挿入装置)、OXC(Optical Cross Connect)はOTNの基本ノードです。 ちなみに、OADMは波長多重でATM収容、GbE収容することは知ってましたが、OXCノードは知らなかった。
簡単そうに見えて意外に難しいデ協っぽい問題。(1)を正解選択肢としたいが、見慣れない用語があり、 (2)~(4)の選択肢が確実に誤っていると断定できなければ、いつまでも悩ましい。
(1)の選択肢については、NWインタフェース層はよいが、NWコミュニケーション層という用語が初見。 各種文献を探したが、[マスタリングTCP/IP 入門編 3版 p.63 欄外]でしか見当たらなかった。(ちなみに現在の本書は5版が最新版です。) なお、過去問にも同様の用語は出題されていません。
この(1)が正しいとして、後は誤りと。
(2)トランスポート層の間違いですね。インターネット層=IPレイヤと思いだせば比較的簡単。
(3)TCPとUDPが逆です。UDPはコネクションレス型の最もたる例ですから、ここの選択肢は比較的簡単につぶせます。
(4)ウインドウ制御じゃなく、フロー制御でしょう。受信側が送信側へ「ウインドウサイズ」を提示して、トラヒック流入量を制限します。寝ぼけてると、間違えそう。
参考文献:マスタリングTCP/IP 第3版
まぁネット関係をある程度知っていれば、常識的に何となく解ける問題かな。
(1)はSMTPは送信、POP/IMAPが受信なので逆。メール設定自前で出来るなら大丈夫。 [マスタリングTCP/IP 入門編 3版 8.4.4.章-8.4.6章 pp.261-265]
(2)はFTPでもログインしないワケないという程度で判断できる。FFFTPとか使っている人なら分かると思う。 [マスタリングTCP/IP 入門編 3版 8.3.5章 p.268]
(3)はHTTPって、要求コマンドがGETとかのASCII文字列、返答が404 (not found)とかの数字列なので、逆でしょ。 ネット関係にちょっと詳しければ分かる。[マスタリングTCP/IP入門編 3版 8.3.5章 p.254]
(4)は、SNMPを使う場面というのは、個人では限られてるので、知らないと分からない正答。 それでも、IP系では初級の範囲内。鯖管とかIP系NW管理には必須。CISCOルータでSNMPトラップで送るとかやるね。
実務かじってると多少迷うところ、なくもなし。でも、半分は確実に得点できそう。 過去問まるまる出てるので、やった人はボーナス問題。
ア のCSMA/CDはLANで必ず出てくる用語なので、余裕で出来る。
イ はちょっと迷うも、全二重しか該当用語がない。
ウ は直接の知識がなくても「ギガビットイーサ」だから、100BASE-Tは自然に除外できるし、 「光ファイバ」なので、1000BASE-Tは除外できる。あとは、SXが短距離でMMファイバのみ、LXが長距離でSMファイバもOKと覚えていれば完璧。
エ これは分からなかった。5kmなんだ…ね。もっと長くいけるような気がしてました。
全体的に、リピータとか、スイッチングハブという久々に見た用語で多少混乱気味。 L2SWとかいういつもの言い方に慣れてると、ダメ。
参考文献
[マスタリングTCP/IP 入門編 3版 3.1.3-3.2.2 pp.82-85]
なし
(1)は余裕で否定できる。多少無線の基礎知識が無いとだめですが、短波が無線LANに使われるはず無いでしょ。UHF帯が正解。
(2)インフラストラクチャモードと、アドホックモードが真逆。研究分野ではアドホックなNWとかよく出てきていますが、 インフラモード=基地局(AP)と1対多の関係、アドホック=全子機対等な関係と覚えておくといいかも。
ちなみに、私、無線屋さんのはずですが、無線LAN関係のこと完全に忘れきってました。覚えなおさなきゃ。 [ユビキタス技術 無線LAN p106-107]
(3)隠れ端末問題。ローミングは他のAPに接続し直す、いわば、ハンドオーバもどきな概念なので、違う。
2子機がお互いに電波の届かない場所にいて、APだけが2台を認識している場合、互いに相手のキャリアを検知できず、子機同士の送信が衝突してしまうのが隠れ端末問題。 これを防ぐために仮想キャリアセンスを行って、送信禁止期間(NAV)を設けることで回避します。 [ユビキタス技術 無線LAN p116]
(4)ポーリング方式が無線LANにあるという資料が見当たらない…。気になる。
参考文献:
[NTT-LS 4.5 無線LAN p170-171] [ユビキタス技術 無線LAN]
ちょっとあやふやだと、余裕で間違えてしまう知識重視問題。私、素で間違えてしまいした。11nが11Mbpsな訳無いのですが、 それを読み飛ばしてしまい、11aは5GHzバンドだってことをすっかり忘れ…。
11nが出題されたのは、H23-1 無線専門 問4(3)(4)が初めてです。直後の本試験に取り入れられたのはびっくりしたり。
(1)は11nの最高速度が11Mbpsという点が明らかにおかしい。じゃぁ幾つか正解なのかと見てみると、max 600Mbpsを目指しているようなのは間違いないが、 製品に300だったり450だったりまばらなのが不思議。
(2)電波のゴミ捨て場、無法地帯である国際ISM(Industry Science Medical) 特に2.4GHzを指す事が多い。無線LANで一躍有名になるも電子レンジや高周波治療器、 アマ無線も元々ここのバンド。有名どころだと高周波加熱用だった13.56MHzとか、今はFelica系のSUICA、Edyとかの非接触用カードもこいつ。
(3)11aは5G帯のせいで全然普及しないですが、OFDM採用。11bは11との下位互換の関係でDS-SSとCCK、11gも下位互換の関係でOFDM&DS-SS
(4)、(5)のメモ略
参考文献:
[NTT-LS本 4.5 無線LAN p170-171] [ユビキタス技術 無線LAN] [新情報通信概論 8.3.3 ノマディック・ワイヤレス・アクセス章]
[改訂3版 ワイヤレスブロードバンド教科書 高速IPワイヤレス編]←これは詳しすぎるので、専門向けかもなど。
専門電力ではよく出る、自立電源方式。つまり、「外部の商用電源から受電しない」方式のこと。 全部自家発電でまかなう。
設問上は「太陽電池」「ディーゼル発電機」「蓄電池」の組み合わせで出題されていることを一応考慮すること。 電気専門の人なら難易度は2/5ぐらい?。
(1)は常識の範疇と思う。曇天・雨天・夜間は太陽電池動かないから、BATTか発々動かさなくちゃね。
(2)は「系統」という用語が出て来た時点で、確実に誤り。だって、自立電源だから。系統、すなわち外部の商用系統電源… とは完全に切り離されているので、系統連係保護をする必要はないでしょ。
ちなみに太陽電池自家用の場合とかは系統連係させるとき、地絡時の零相電圧を見るOVGR (Over Voltage Ground Relay; 地絡過電圧継電器)を設置するみたい。 聞きなれた需要家側に置いてあるDGRとかOVR,UVRとかじゃないのね。
(3)電気屋さんとしては、常識の範疇。[情報・通信用電源 8章 自立電源方式8.3.2 p238]
(4)あんまり考えることなし。そりゃそうでしょうけど・・といった中身の無いカラ正答。 [NTT-LS本 2.4.11自立電源方式 p.60] に少しだけ記載あるが、本問には直接役立たないかも
少々考えるが、エンジン系の知識があれば何となくこなせる。IT系一本で来た人はかなり苦労すること間違いなし。
(1)は、発発のエンジンといえば普通、点火プラグの無いディーゼル。大型になるとガスタービン、ガソリンは点火ブラグ付き、 手で持てるぐらいの単相小型可搬型発電機というイメージ。いわゆる家庭用・屋台のものとかとと大差ない。
騒音・振動が大きいのは正しい。消音器付けますが車でもそうでしょ。
(2)はデ協的に決まり文句と思っていい。
(3)は1つ前の問題の自立電源方式というヒントがある。離島や山頂無中とかだと、非常電源扱いではなく常用電源として動くものもあるということ。
参考文献:[NTT-LS本 p62-63]にまとまった表あり。 [情報・通信用電源 第6章 エンジン発電装置]でも絶版…。
あいかわらず、一体全体、元ネタがどこにあるのか分からない系の問題。JIS関連に近い問題であることは確か。 ただ、一部迷う単語はあるものの、半分程度は予備知識がなくても正答できそう。ある程度信頼性を学んでいれば、雰囲気で解けそうな問題。
H20年にポツンとカムバックした、超古株のPERT(Program Evaluation and Review Technique)法からの出題。 H20年度の過去問をしっかりやりこんでいないと難しい。 上記出題状況を見て分かる通り、試験が始まって間もなくの頃には、たびたび出てきていた問題ですが、最近は滅多に出ないものです。
上のように矢線図書いて、順序どおり線の上に日程を書きこみます。ただし、ループをつくらないよう気を付けること。 破線はダミー経路です。0日の線です。ここまで出来たらあとは簡単。
各ルートで最も長い日数のルートを探すと、赤い線で描いた、7日+5日+2日の計14日ですので、これがクリティカルパス(Critical Path)。 すなわち、最短日程になります。クリティカルパス上の作業遅れ、つまりC,E,Gの工程は全体の日程に影響を及ぼします。
また、これ以外のパスについては、余裕があり、スラック(slack)と呼ばれます。 例えばA-B-Fの工程は6日で終わりますので、C-Fの7日に比べて1日だけ余裕が多い計算です。
逆になりますが、(i)の「B クリティカルパスとは、アローダイヤグラム上の出発点から最終点に至るまでの最短経路で、 日程管理上の重点となる作業の連なりをいう。」という部分が誤りであることは、(ⅱ)が解けるのであれば簡単に分かること。最長経路ですね。
最早開始日程、最遅開始日程、最早終了日程、最遅終了日程は、問題のとおり。
例えばAの作業は
最早開始日程 1日目からOK
最遅開始日程 2日目までに始めなきゃいかん
最早終了日程 3日目に終わる(1日目から開始して)
最遅終了日程 4日目に終わらなきゃ(2日目から始めて)
ってな感じ。
最早結合点日程(最も早い着手可能な日程)とか、教科書により言い方が違う場合もあり。
参考文献:[おはなし新QC七つ道具 7章 アローダイアグラム法] [日経文庫 経営学入門シリーズ OR入門 第6章 順序づけ問題とPERT]
今回の受験者キラーと思われる問題。まさかの新しいJISカテゴリー登場。 H23-1とH20-2にISMS(JIS Q27001)が出題されましたが、さすがにここからの出題予想はできない部分です。
なお、JIS Q20000-1の解説書が日本規格協会などから、それなりに出版されています。 ITSM(Information Technology Service Management)とか少し勉強しなくちゃなー。
(1)は、 2.7 インシデント からの出題
(2)は、 2.1 可用性 からの出題
(3)は、 2.6 文書 と 2.9 記録からの出題。 文書と記録が逆の記載になっている。
(4)は、 2.13 サービスレベル合意書からの出題
JIS関連は、ほんと、覚えるしかないです。
JIS Q20000-1 6.サービス提供プロセス からの出題
(1)は、6.1 サービスレベル管理 から
(2)は 6.3 サービス継続及び可用性の管理 から。 合意したサービス継続及び可用性についてのサービス提供者に対するコミットメントを、 あらゆる状況のもとで満たすことを確実にするためである。知らないと分からないけど、顧客の誤りです。
(3)は、6.4 サービスの予算業務及び会計業務 から
(4)は、6.5 容量・能力管理 から。
ここは冷静に考えれば、予備知識なしでも推測でいける可能性があり。だが、それでも半々ぐらいかな。
頻出問題です。FMEA(Failure Mode and Effect Analysis;故障モード・影響解析), FTA(Fault Tree Analysys;故障の木解析)について、過去問をある程度こなしていれば比較的簡単な問題。
誤り選択肢のETAは(Event Tree Analysys;事象解析ツリー) です。実務でもたまに、FTAのツリーを見かけることも。 最近の信頼性工学・品質工学・生産管理などの本にはだいたい載ってることが多い。
論理図を使って構築していく通常のFTAの場合、確率事象を足し合わせること自体は簡単なので、「定量的=数値的」な判定ができます。 一方、FMEAはシート形式が一般的で、どちらかといえば定性的な事象の解析が主となります。
FMEA →品名・機能毎に故障モードを挙げ、ボトムアップでシステム等への影響を探っていく方法JISでは Z8115信頼性用語でこれらの用語は定義はされてます。
これだけ見ても分からないですが、FMEAが定性的であることは明示されていることが分かります。
おなじみ、JISZ8115からの出題。
A は「時点アベイラビリティ」という用語があり、どこを探しても見つからない謎語です。 「瞬間アベイラビリティ」はJISにもあるし、よく使われる用語。この辺、納得がいきにくいですが、 デ協としては「又は」と言うときには超特殊用語であっても間違いじゃない場合が多いような気がする。
B 運用アベイラビリティ=MUT/(MUT+MDT) はまぁ基本。JIS Z8115 A10にもその通り書いてあります。 もし、これが固有アベイラビリティだと = MTBF/(MTBF+MTTR)になるので注意(JIS Z8115 A11)
C よく考えさせられる問題。
保全可能=修理可能な場合に、信頼度と合わせて使うのがアベイラビリティです。 アベイラビリティ(A1)と信頼度(R6)って、そもそも違う概念ですね。
特に、アベイラビリティではMTTR (Mean Time To Repair; 平均修復時間)あるいはMDR (Meantime Down Time; 平均ダウン時間)が無いと算出できませんが、 信頼度には修復という概念がありません。修理しないまま使い続けた時の「動いている確率」を教えてくれるものです。
じゃぁ非修理系はどうなんだろうと考えた結果ですが、結局一致しないだろうと思います。
これもJIS Z8115からの出題。
A は当たりまえでしょうな解答。予防保全時間という用語がちゃんと存在しているという事さえ理解していればOK
B はDFR→つまり段々と故障率が下がるDecreaseのDですから、最初が肝心というとで、スクリーニング、エージングを実施して、 予め弱い奴を取り除いてしまおうというのは、非常に正しいです。いわゆるバスタブ曲線の最初の方ですね。まぁ信頼性工学の初歩レベル
C 素直に読めば、合っているだろうと(弱く)判断できる。
毎度ありがたいボーナス問題。信頼度計算です。 %に直すので100倍するところが、ただ一つの注意点。
MTBFの定義より \[ \mathrm{MTBF}=\frac{1200}{3} =400 \] となり、故障率は \[ \lambda = \frac{1}{\mathrm{MTBF}} = \frac{1}{400} \] である。(この時点では分数のままでよい。)
信頼度基本式に $ \lambda $ と$t=100$を代入すると \[ R = \exp(-\lambda t) = \exp(-0.25) = 0.779 \] が得られる($ e^{-0.25}=0.779$ は設問で与えられている。)ので、これを100倍して、77.9%
\[ \lambda = -\frac{\ln(R)}{t} \] として、故障率λを求めたいところだが、これではちょっと与えられた数字だけでは解けない。
もっと単純にいくと、R=0.999 になるのが条件だから \[ 0.999 = \exp(-\lambda t) \] とおいて眺めたとき、 \[ \exp(-0.001)=0.999 \] という値が、設問中に与えられていることに気づく。
だから、$ \lambda t = 0.001 $になるよう、λの値を計算すればよい。 ここで、t=400時間のとき、という題意が与えられているので、 \[ \lambda = \frac{0.001}{400} = 0.25 \times 10^{-6} \] として結果が出る。ただ、%で答えなくちゃならないので、100倍して、$ 0.25 \times 10^{-4} \mathrm{[\%/H]}$なのだが、 解答選択肢には無いので、表記を10倍して、$2.5 \times 10^{-5} \mathrm{[\%/H]}$
過去問をこなしていれば、まぁまぁ取れそうな問題。ネットで探せばいろいろと出てくるものの、書籍では手頃なものが見つからない項目。
まぁ、社内に個人持ちの野良PCとかアクセスできないようにすることや、正規登録PCであっても、ウイルス・ワーム感染してるとまずいので、検疫NWを設置するって話。
シンクライアントについては、WEBで見る程度の知識しかありませんが、Citrix社とかのシンクライアントの見覚えあり。
DHCP方式とかは、DHCP自体が何のプロトコルなのかさえ分かっていれば、IPアドレスを割り当てるんだと即時判断ができ、基礎知識が多少怪しくても解ける。
DHCPの場合は、固定IPアドレスを振ってあると厳しいのは分かりやすい。認証SWの場合は、VLANを割り当てる方法(検疫VLANという呼び名も)。 セキュリティポリシー不合格だと、L2レベルで隔離される。
パーソナル(クライアント)ファイアウォールは、個々のPCに火壁を入れて、上位で一括管理している感じ。 火壁が入っていないとそもそも効果が無いが、上記組合わせで無理やりソフトをインストールしている場合もあったような気がする。
シンクライアントの過去問的には、ネットワークブート型・DHCP型の他にブレードPC型が出題されている。
参考文献:[NTT-LS本 6章 セキュリティ技術] 手頃な本がLS本以外に見当たらないなぁ…。
過去問がそのまま出題。Guideline for the Management of IT Security (ISO/IEC TR13335)から。 正直、過去問やっていないと歯が立たないと思う出題。過去問していたら悩むことなくOK。
ISO27000シリーズと正直違いがよく分からない規格。調べるとITセキュリティを管理するためのガイドラインで、 技術的面に特化したもの。非電子媒体までは扱っていない模様。
27000シリーズが、情報そのものになっているのと好対照。
BS7799(英) → ISO/IEC17799、JIS X5080(管理実施基準を抽出) → ISO/IEC27002:2007 という流れがあったのね。
参考文献:[NTT-LS本 6章 セキュリティ技術] [情報セキュリティ教科書 高田]
過去問がそのまま出題。Guideline for the Management of IT Security (ISO/IEC TR13335)から。 正直、過去問やっていないと歯が立たないと思う出題。過去問していたら悩むことなくOK。
RADIUS(Remote Authentication Dial In User Service)がTCPではなく、UDPだという、マニアックな知識を知らないと厳しい、デ協っぽい問題。 どっから見つけて来たんだろう……
(1)機器認証という呼び名は見慣れないものの、MAC認証とか、MACアドレスフィルタリングとか呼ばれるものと同じと判断できる。 とはいえ、最近はMAC制限してもさほど意味が無いと言われる時代になってきました。
(2)まぁ普通の文書。チャレンジ・レスポンス認証が何たるかを理解していれば容易。CHAPだとMD5と思う。
(3)いま一つ理解しづらいけれども、RADIUSサーバとアクセスサーバの分離のことを指していると思う。
(4)知らない…TCPじゃないなんて、これ系のルータ設定でもしていないと予想できない。
私にとって非常に弱い分野です…。
(1)IDEAは、デジタル署名を作成するものではなく、署名と本文を暗号化するもの。 少なくともハッシュ関数ではないので、一方向関数じゃないと…。 デジタル署名はRSA、またIDEAの鍵もRSAで暗号化される。
(2)「公開鍵を公開鍵サーバに送る」が誤りかな。少なくとも、S/MIMEは公開鍵の保証を認証局(CA)が行うの誤りだと思う。
(3)クライアントに認証パスを使用するの誤り。UNIX系弱い私はイメージが湧きにくくて苦手。。
(4)ここでいうMACはMessage Authentication Codeの略ぽい。通信データにHush値を付加して、改竄を検知する意味。 そもそもMACという用語を知りませんでした。。。
参考文献:[情報セキュリティの基礎 織茂] [NTT-LS本 6章 セキュリティ技術]
堂々たる新問、比較的最近話題になった系。ちゃんとした新し目の問題なので好印象。 正直、書籍だとほとんど見当たらない。WEB関連で見た方が早い。(JPNICなど)
A まぁ当たり。偽のIPアドレスを返すことであるサイトに誘導して、フィッシング詐欺などを行う系。 HOSTファイルを書きかえる他に、DNS自体にやられると大変なことになります。]
B DNSキャッシュポイズニング対策には、DNSコンテンツサーバの再帰問合せ動作を有効にするという方法がある。 というのは逆で、どちらかといえば再帰問い合わせを無効にする。
DNS再帰問い合わせは、反復問い合わせと対になる用語。クライアント→DNSキャッシュ鯖へ問い合わせたとき、もしDBに心当たりがなかったら、
1.お前自分で探せ。(IM: Iterative Mode 反復)
2.分かった、俺が探してやるよ(RM: Recursive 再帰)
の違い。
C まぁ、合ってるかな・・。ここでインターネットからの問い合わせを許可するとマズイだろうと。
参考文献:http://www.ipa.go.jp/security/vuln/documents/DNS_security.pdf [ポケットスタディ 情報セキュリティスペシャリスト] [マスタリングTCP/IP 応用編 DNS] [ISA資料]