平成12年度第2回
電気通信主任技術者試験(第1種伝送交換主任技術者)

伝送交換設備及び設備管理

問1次の問いに答えよ。


(1)次の文章は、電話交換設備用の信号電源について述べたものである。(   )(ア)〜
(オ)に最も適したものを、下記の解答群から選び、その番号を記せ。ただし、(   )内の同
じ記号は、同じ解答を示す。


電話交換設備用の信号電源装置は、電話の交換接続に必要な各種の信号を発生・供給する装
置である。従来は、主として回転機を用いた回転形が使用されてきたが、最近では、トランジ
スタ、IC部品などを用いた( ア )が主流となっている。なお、ディジタル電話交換機な
どでは、必要な信号は交換機内部で電子的に生成し、特に信号電源装置からの供給を必要とし
ないものも多くなってきている。


信号の種別の主なものとしては、次のものがある。


(a) 発信音 :( イ )[Hz]の周波数の信号の連続送出

(b) 呼出信号:( ウ )の周波数の信号を、断続比( エ )IPM(1分間の断続数
         を表す単位。以下同じ。)±20%以内、かつ、メーク率33%±10%以
         内で断続送出

(c) 呼出音 :( イ )[Hz]の周波数の信号を( ウ )の周波数の信号で変調した
         信号を断続数( エ )IPM±20%以内、かつ、メーク率33%±10
         %以内で断続送出

(d) 話中音 :( イ )[Hz]の周波数の信号を断続数( オ )IPM±20%以内、
         かつ、メーク率50%土10%以内で断続送出


<(ア)〜(オ)の解答群>
(1)5     (2)400  (3)静止形  (4)8[Hz]以上16[Hz]以下

(5)20   (6)800  (7)密閉形  (8)10[Hz]以上20[Hz]以下

(9)60   (10)1,000    (11)帰還形 (12)15[Hz]以上20[Hz]以下

(13)チョッパ形




(2)次の文章は、FTA(故障の木解析:Fault Tree Analysis)について述べたものである。
(   )内の(カ)〜(コ)に最も適したものを、下記の解答群から選び、その番号を記せ。ただ
し、(   )内の同じ記号は、同じ解答を示す。


 FTAは、システムの信頼性・安全性解析によく便われる手法である。
 FTAは、システムの起こりうる故障を想定し、これを引き起こす原因を( カ )的にた
どっていく方法で、特定のシステム故障を発生させる原因事象を洗い出して( キ )に展開
する。この展開図は、FT図といわれている。
 最初に規定する事象は、トップ事象(最上位事象)といわれる。上位の事象の発生要因となり
うる下位の事象を( ク )に展開を繰り返すことによって、トップ事象から( キ )に事
象が展開されることになる。通常、これ以上展開できない事象に到達したところでその系列の
展開を終了するが、このときの事象は( ケ )といわれる。
FTAの特徴の一つとしては、下位事象への展開に際して( コ )を利用することで、原
因解析の幅が広がることである。



<(カ)〜(コ)の解答群>
(1)仮想   (2)網状   (3)リング状 (4)ガントチャート

(5)論理   (6)階層的  (7)樹枝状  (8)基本事象

(9)論理差  (10)定量的 (11)論理積 (12)否展開事象

(13)否定  (14)論理和 (15)通常事象  (16)論理ゲート


問2 次の問いに答えよ。


(1) 次の文章は、データ伝送で用いられるHDLC手順について述べたものである。(   )内
の(ア)〜(エ)に最も適したものを、下記のそれぞれの解答群から選び、その番号を記せ。


(i)HDLC手順は、OSI(開放型システム間相互接続)基本参照モデルの7階層のうち
( ア )に相当し、ベーシック手順に比較して転送効率の良い高品質の伝送を保証する伝送
制御手順である。



<(ア)の解答群>
(1)第1層	(2)第2層	(3)第3層	(4)第4層

(5)第5層	(6)第6層	(7)第7層


(ii)HDLC手順で使用するフレームのうち、情報部を持つフレームの構成として正しいものは、
( イ )である。ただし、送出順序は左から右の方向とし、Fはフラグシーケンスを示し、
FCSはフレーム検査シーケンスを示す。


<(イ)の解答群>

(iii)HDLC手順では、フレーム同期をとるため、フラグシーケンスに特定のビットパターンと
して( ウ )を用いている。
 また、誤り制御用としてはフレーム検査シーケンスを用い、( エ )方式により誤り検出
をしている。


<(ウ)、(エ)の解答群>
(1)01010101     (2)0111110      (3)01100110
(4)01111110     (5)10101010     (6)返送照合
(7)CRC             (8)パリティチェック     (9)群計数チェツク
(10)チェック符号返送    (11)定マーク定スペース   (12)反復伝送


(2)次の表は、ネットワーク管理で必要とされる基本機能について示したものである。表中の
(   )内の(オ)、(カ)及び[   ]内の(キ)〜(ケ)に最も適したものを、下記のそれぞれ
の解答群から選び、その番号を記せ。
機能の名称
機能の概要
( オ )管理
[ キ ]、ネットワーク属性の変更などを行う。
障害管理
ネットワークにおける故障の検知、診断などを行う。
( カ )管理
[ ク ]、遅延時間、スループットなどにより、ネットワー
クや設備の効率をモニタし、評価する。
機密管理
通信の機密保持に関する管理を行う。これには、アクセス制御、
ユーザ認証、ネットワーク上の[ ケ ]などが含まれる。
課金管理
ネットワーク資源を誰がどの程度使用しているのか、また、こ
れら使用に対する料金情報を管理する。
<(オ)、(カ)の解答群>

(1)維持   (2)性能   (3)占有率  (4)構成   (5)運転

(6)開通   (7)顧客   (8)接続   (9)オーバーフロー


<(キ)〜(ケ)の解答群>

(1)信頼度  (2)データ圧縮        (3)プロトコル

(4)呼損率  (5)属性変更 (6)アドレス管理

(7)ネットワーク設備の故障の検出       (8)データの暗号化

(9)伝送路の多ルート化            (10)システムの二重化

(11)ネットワーク状態情報の管理       (12)回線コストの管理

問3 次の問いに答えよ。

(1)次の文章は、システムの待機冗長について述べたものである。(   )内の(ア)〜(ク)に最
も適したものを、下記のそれぞれの解答群から選び、その番号を記せ。ただし、(ア)〜(キ)には、
同じ語句を重複使用してもよい。


(i)待機冗長では、規定の機能を遂行している構成要素があり、他の構成要素は切り替えられる
まで予備として待機状態にある。待機構成要素がどのような状態にあるかによって、次の三つ
に区分されている。


A( ア )は、待機構成要素を( イ )におき、切り替えのときに残りのエネルギー
の供給を受けて動作状態となるものである。

B( ウ )は、待機構成要素を( エ )におき、切り替えられとすぐに動作状態とな
るものである。

C( オ )は、待機構成要素を( カ )におき、切り替えのときに全エネルギーの供
給を受けて動作状態となるものである。

これらのうち、規定の機能を遂行している構成要素及び待機構成要素がそれぞれ1構成要素
の場合で、かつ、切替え部の信頼度を1とすると、( キ )の信頼度は並列冗長と同等とな
る。

<(ア)〜(キ)の解答群>
(1)並列系	(2)温予備	(3)常用冗長	(4)多数決冗長

(5)直列系	(6)熱予備	(7)冷予備	(8)並列冗長

(9)多数決冗長の状態		(10)m/n冗長

(11)立ち上がりの速い状態		(12)動作の停止又は体止の状態

(13)常に動作に必要な全エネルギーの供給を受けた状態

(14)あらかじめ動作に必要なエネルギーの一部の供給を受けた状態



(ii)(i)の(ア)、(ウ)、(オ)の待機冗長の区分において、システムの信頼性の高い順に並べると
( ク )の順で表される。ただし、それぞれの構成要素は同種とし、切替え部の信頼度は1
とし、切替え時問は無視するものとする。


<(ク)の解答群>
(1)(ア)>(ウ)>(オ)	(2)(ア)>(オ)>(ウ)	(3)(ウ)>(ア)>(オ)
(4)(ウ)>(オ)>(ア)	(5)(オ)>(ア)>(ウ)	(6)(オ)>(ウ)>(ア)



(2)次の文章は、ディジタル電話交換機の加入者回路の機能について述べたものである。
(   )内の(ケ)、(コ)に最も適したものを、下記のそれぞれの解答群から選び、その番号を記せ。


(i)アナログ電話交換機とディジタル電話交換機の加入者回路の機能比較について述べた次のA
〜Cの文章は、( ケ )。


A ディジタル電話交換機の加入者回路には、アナログ電話交換機と同様に発呼・終話検出な
どのループ監視機能がある。

B ディジタル電話交換機の加入者回路には、アナログ電話交換機ではトランクに持たせてい
た可聴音である呼出音を送出する機能がある。

C ディジタル電話交換機の加入者回路には、アナログ電話交換機ではトランクに持たせてい
た通話電流供給機能がある。


<(ケ)の解答群>
(1)Aのみ正しい	(2)Bのみ正しい	(3)Cのみ正しい
(4)A、Bが正しい	(5)A、Cが正しい	(6)B、Cが正しい
(7)A、B、Cのすべてが正しい	(8)A、B、Cのすべてが正しくない


(ii)ディジタル電話交換機の加入者回路の機能について述べた次のA〜Cの文章は、( コ )。

A ディジタル電話交換機の加入者回路には、アナログ電話交換機には無かったCODECの
機能がある。

B ディジタル電話交換機の加入者回路の2線4線変換機能は、一般に、通話路が4線式で
あるために必要であり、その変換機能に付随する平衡結線網回路は通話時の側音を低下させ
るために必要である。

C ディジタル電話交換機の加入者回路の過電圧保護機能は、通話路スイッチをディジタル化
することが直接の要因ではなく、加入者回路を電子化することのために必要となった機能で
ある。


<(コ)の解答群>
(1)Aのみ正しい		(2)Bのみ正しい		(3)Cのみ正しい

(4)A、Bが正しい	(5)A、Cが正しい	(6)B、Cが正しい

(7)A、B、Cのすべてが正しい			(8)A、B、Cのすべてが正しくない




問4 次の問いに答えよ。


(1)次の文章は、PCM伝送方式の復号過程について述べたものである。(   )内の(ア)〜
(カ)に最も適したものを、下記のそれぞれの解答群から選び、その番号を記せ。ただし、
(   )内の同じ記号は、同じ解答を示す。


(i)図は、音声信号を非直線量子化を用いたPCM伝送方式で伝送する場合の復号過程の基本構
成を示したものである。
入力信号の符号パルス列は、まず、復号器によって、振幅のあるパルス列の信号に復号される。
次に、振幅のあるパルス列の信号は、( ア )によって、元の標本化パルス列の信号に戻
される。この標本化パルス列の信号は( イ )信号であり、この信号を( ウ )し、元の
音声信号に復号され出力信号となる。( ウ )をするためには、理想的な( エ )で行う
ことが望ましいが、現実には理想的な特性を持ったものが実現できないため、不必要な周波数
成分を除去しきれずに( ウ )雑音が発生する。


復号過程の基本構成
<(ア)〜(エ)の解答群>

(1)PPM	(2)PAM	(3)補間	(4)帯域通過ろ波器

(5)PWM	(6)再生器	(7)圧縮器	(8)低域ろ波器

(9)伸張器	(10)符号化	(11)量子化	(12)高域ろ波器



(ii)(i)の( ア )の機能は、送信側で行っている過程とは逆の変換機能であり、この機能
の必要性は、送信側では( オ )し、受信側ではこれを戻すことにより、この部分での
( カ )することにある。

<(オ)、(カ)の解答群>
(1)周波数帯域を縮小	(2)符号誤りを低減

(3)量子化雑音を低減	(4)原信号の帯域幅を小さく

(5)標本化雑音を低減	(6)原信号の最大振幅を小さく

(7)原信号の振幅の小さい部分の量子化ステップを粗く

(8)原信号の振幅の小さい部分の量子化ステッブを細かく


(2)平均故障率λ、平均修復率μのユニットが2個直列に接続された装置Eがある。次の文章の
(   )内の(キ)〜(ケ)に最も適したものを、下記のそれぞれの解答群から選び、その番号を
記せ。ただし、故障間隔及び修復時間は指数分布に従うものとし、かつ、ユニツトが2個とも同
時に故障したときはそれぞれ独立に修復できるものとする。


(i)装置Eの稼働率Aは、( キ )の式で求められる。また、装置Eの平均故障間隔は、
MTBF=( ク )の式で求められる。


<(キ)、(ク)の解答群>

(1)ユニットの平均故障率 λ=0.00001[件/時間]、平均修復率μ=0.10000[件/時間]
としたとき、奘置Eの不稼働率WEは約( ケ )[%]である。


<(ケ)の解答群>
(1)0.01	(2)0.02	(3)0.03	(4)0.05

(5)0.10	(6)0.20	(7)0.30	(8)0.50

(9)1.00	(10)2.00	(11)3.00	(12)5.00

(13)10.0	(14)20.0	(15)30.0	(16)50.0



問5 次の問いに答えよ。

(1)次の文章は、マイクロ波固定通信で用いられているアンテナについて述べたものである。
(   )内の(ア)〜(カ)に最も適したものを、下記のそれぞれの解答群から選び、その番号を
記せ。ただし、(   )内の同じ記号は、同じ解答を示す。


(i)マイクロ波固定通信で用いられているアンテナに要求される特性(性能)としては、
( ア )、高い利得、( イ )などが挙げられる。
( ア )は、他ルートからの( ウ )を軽減するために必要な性能である。
高い利得は、無線装置の送信出力を低くするために必要な性能である。
また、( イ )は、限られた周波数帯域でより多くの情報を伝送するためや降雨時の雨滴
による影響にも必要とされる性能である。


<(ア)〜(ウ)の解答群>
(1)回折	(2)レイリー散乱	(3)高い交差偏波識別度

(4)千渉	(5)放射特性	(6)低い交差偏波識別度

(7)障害	(8)広い指向特性	(9)限られた帯域での良好な周波数特性

(10)通路差	(11)鋭い指向特性		(12)広帯域にわたる良好な周波数特性


(ii)図1〜図3は、マイクロ波固定通信で使用される主なアンテナの基本構成を示したものであ
る。図1のアンテナの名称は( エ )、図2のアンテナの名称は( オ )、図3のアンテ
ナの名称は( カ )である。
<(エ)〜(カ)の解答群>

(1)ヘリカルアンテナ	(2)ダイポールアンテナ
(3)レンズアンテナ	(4)マルチビームアンテナ
(5)アレーアンテナ	(6)カセグレンアンテナ
(7)スロットアンテナ	(8)ホーンリフレクタアンテナ
(9)パラボラアンテナ	(10)モノポールアンテナ



(2)次の文章は、電話網の伝送品質を評価するために用いられる要素について、交換機と中継伝送
路がそれぞれアナログ方式からディジタル方式(PCM方式)に更改されることに伴って、どのよ
うに変わるかについて述べたものである。(   )内の(キ)、(ク)に最も適したものを、下記
のそれぞれの解答群から選び、その番号を記せ。ただし、交換網の接続階梯は、ディジタル方式
に更改しても変更がないものとする。


(i)アナログ方式からディジタル方式に更改されることに伴って、一般に、評価値が改善される
要素は、次のA〜Cの要素のうち、( キ )。


A 減衰ひずみ	B 群遅延ひずみ  C 伝送遅延


<(キ)の解答群>
(1)Aのみである	(2)Bのみである	(3)Cのみである

(4)A、Bである	(5)A、Cである	(6)B、Cである

(7)A、B、Cのすべてである	(8)A、B、Cのすべてが該当しない


(ii)アナログ方式からディジタル方式に更改されることに伴って、一般に、評価値が新たに加わ
るか又は悪化する要素は、次のA〜Dの要素のうち、( ク )。

A 伝送損失	B 量子化雑音	C 群遅延ひずみ    D 鳴音


<(ク)の解答群>
(1)Aのみである               (2)Bのみである               (3)Cのみである

(4)Dのみである               (5)A、Bである               (6)A、Cである

(7)A、Dである               (8)B、Cである               (9)B、Dである

(10)C、Dである             (11)A、B、Cである      (12)A、B、Dである

(13)A、C、Dである    (14)B、C、Dである    (15)A、B、C、Dのすべてである

(16)A、B、C、Dのすべてが該当しない

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